読了 - Unix考古学 Truth of the Legend

アルゴリズムの話だけだと脳がないので読んだ本もつらつらと。 とはいえ時間かけてもしょうがないのでざっと。

ケントンプソンとデニスリッチーの話からUNIXの時代をざっと見る。 最後まで行っても自分は生まれなかった。

正直、Linuxしか触ってない人間にはUNIXなんてMacOSの一部で、SolarisとかIBM AIXとか使っているのは知っている程度。 物語の中に出てくる話はあまりピンとくるところが多くなかった。 それでも、DECに勤めていた人と知り合いだったのでそのあたりの話は興味をもって読めた。

技術面だと、最近ちょこちょこ手を出している低レイヤー部分の実装が どのようにしてOSに組みあがっていったのかが何となく想像できるような内容。 アセンブラが人間の手で組み立てられてコンパイラが出来、コンパイラがコンパイラを作り、 UNIXが物理レイヤーへの依存を吸収したとき、そのときが今の時代のOSの始まりなんだろう。 また、今の時代でも使われて続けている仮想メモリ機構などは、当時の世界最高の大学の博士論文で構成されてる。

歴史的な話だと、独占禁止法によってAT&Tがソースコード開示という戦略を取った時から、オープンソースは始まった。 もちろん最初はオープンソースではなく、AT&Tがコンピュータを主力に置かないという見せしめのようなものだったのだけれども、 コミュニティが立ち、UNIXソースコードが開示されなくなった後は廃れずに、Linux含め、いろいろな方向に飛び火するわけだ。

映画などでノンフィクション物を見ることが多かったり、経営学の勉強をするときに1970年代~80年代の戦略や企業論を知るのだけれど、 その背景でコンピュータの世界がどう動いていったのか、時間軸を持ちながら知識を紐づけて学んでいきたい。